東野圭吾作品の世界

東野圭吾著作の書籍からその世界観を独断と偏見で解釈します!

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「疾風ロンド」根津・千晶コンビの前作「白銀ジャック」を読んでみた。

東野圭吾氏の新作「疾風ロンド」が100万部を突破したと実業之日本社が11月26日に明らかにしました。11月15日が発売日だったので、わずか10日ほどで100万部を突破したことになります。コンスタントに新作を出している点から考えると、村上春樹氏の人気を凌ぐ勢いなのではないかと思うくらいです。ただ、いきなり文庫での数字なので何とも言えないのですが・・・。

 

ところで、前回のブログにも書いたのですが、この新作「疾風ロンド」には、実業之日本社での東野圭吾氏の前作「白銀ジャック」と同じ人物である根津昇平と瀬利千晶が登場しており、巷では、根津・千晶コンビがシリーズ化になるのではないかと噂されています(そういえば、天下一大五郎シリーズの新作はどうなったの??)。

ウィンタースポーツをこよなく愛する東野圭吾氏のことですから、このシリーズが人気作品となり、それが昨今のウィンタースポーツの低迷を打破する一助となるのであれば、という熱い想いがあるのかもしれない。「疾風ロンド」の“ゲレンデへ行こう!”キャンペーンは、きっとその表れなのかも。

 

それは、さておき、前回のブログのお約束通り、「白銀ジャック」を読みました。 

白銀ジャック (実業之日本社文庫)

白銀ジャック (実業之日本社文庫)

 

 

この「白銀ジャック」は、同じ根津・千晶コンビが登場するといっても、「疾風ロンド」とは随分受ける印象が異なります。それは、この「白銀ジャック」には「疾風ロンド」で見られたようなコミカルな部分がほとんど無いからです(ただ、根津・千晶コンビは「疾風ロンド」においてもコミカルな存在ではなくって、その脇役たちがコミカルなだけなのだが・・・)。

 

とにかく、このコミカルな部分があまり無いせいなのかどうなのか、「疾風ロンド」より、はるかに緊迫感とスピード感があったように僕は感じました。また、ミスリードのせいで、僕は完全に違う結末を予想していました。正直、「やられたっ!」って感じです。

 

「疾風ロンド」と「白銀ジャック」を立て続けに読んで、昔はまっていたスキーに無性に行きたくなりました。僕もまんまと東野圭吾氏の術中にはまったのかもしれませんね(笑)